材料
透水性舗装
路面に雨水がたまらない
透水性舗装(とうすいせいほそう)とは、路面に降った雨水を舗装骨材の隙間から地中へ浸透させる機能を持った舗装のことです。
粒が粗く透水性を有する材料を使用して舗装します。コンクリートやアスファルトなど、それぞれで透水性を持った材料があります。
※注 高速道路や国道等で採用されている排水性舗装は、表面的な見た目が似ていますが、強度と耐久性を高めるために構造も材料も別物となっていて、単価も高額です。
施工の特徴
- 雨水がたまらない
雨水を地中まで浸透させるため、舗装表面の水たまりを防ぎます。車の通過や歩行の際の、水しぶきや水はねが少なくなります。排水勾配を確保できない場合や水路などへの排水そのものが出来ない場合に有効です。 - 路面温度の上昇の抑制
通常の舗装の場合、舗装面が熱を蓄えて路面温度が上昇してしまいますが、透水性舗装の場合、地中の水分が蒸発した気化熱で路面温度の上昇を緩和させる効果があります。 - 注意事項(デメリット)
粒が粗いため車のハンドルを切るような駐車場等では、密粒に比べて耐用年数が劣ります。また、土砂などが入りやすい所では目詰まりを起し、数年で透水性機能が低下することもあります。
さらに雨水を地中に浸透させるため冬場の凍み上がりの影響を受けやすく、地盤の軟弱化を招くことで舗装が壊れやすくなります。※透水性舗装をオススメする業者には要注意!
透水性舗装はその性質上、表面を均一に仕上げることやシビアな排水勾配を気にしなくても施工できてしまいます。つまり施工業者の技術レベルが低くても、一般の方にはわからないということです。
また、密粒As舗装の場合は排水処理のための水路や集水マス等の構造物も追加で設計、設置しなければならないことがあるため、手間と費用を少なくするために透水性舗装を採用している業者もいます。
さらに、そういった事情や舗装材料の違いによる影響を知らずに透水性舗装を採用してしまっている元請業者も多いのが実情です。
そのため当社では、施主様や元請業者の担当者にも詳しく説明し、どうしても排水勾配が確保できない場合や水路などへの排水が出来ない場合を除いては極力、透水性舗装は設計時に採用しないこととしています。